中国のシリコンバレー「深圳」の概要をざっくりと紹介【気候・物価・治安など】

2021年5月12日

40年前、小さな漁村だった広東省「深圳」は、鄧小平(写真)の経済開放政策を機に、高度経済成長をし続け、1300万人という巨大都市へと変貌を遂げました。

ファーウェイ、テンセントなどの巨大企業を筆頭に、ハイテク企業が集中する深圳は「中国のシリコンバレー」とも称され、最近では、デジタル人民元の実験の場になるなど、イノベーションシティのイメージも強い街です。

また、移民の街でもあり、中国全土から「深センドリーム」を目指してやってきますが、同時に、競争の激しさ、物価の高さ、暮らしにくさにうんざりして、故郷に帰っていく中国人が後をたたないようです。それゆえ、住民の入れ替わりが激しく、平均年齢は32歳とも言われます。

深センについては、観光資源が少ないせいか、ガイドブックでの取り扱いも少なく、香港のガイドブックの隅の方にちょこっと載っている程度です。しかし、ガイドブックでは語り尽くせない魅力があります。以下、深センの概要について、ざっくりとではありますが紹介してみたいと思います。

動画 深セン

NHKクローズアップ現代より

深センの概要

深センの行政区

深圳は、東西に長いのが特徴で、羅湖から蛇口までだと、地下鉄で1時間近くかかります。距離的には、30キロくらい離れており、もはや別の都市という感じです。

行政区は、従来からある、罗湖区,福田区,南山区,盐田区,龙岗区,宝安区に加えて、新しい行政区(光明新区,坪山新区,大鹏新区,龙华新区)を加え、現在、全部で十個です。

 

深センのイミグレ(出入境ポイント)

深センに入境するには、陸路、海路、空路があります。現在、以下のようなイミグレ(出入境ポイント)があります。

  • 陸路・・・・「羅湖、福田、皇岡、深セン湾」等(香港から入境)
  • 海路・・・・「蛇口」等
  • 空路・・・・「深圳宝安国際空港

詳細については、以下のサイトをご参照ください。

深圳の主なイミグレ(口岸)の特徴と出入境手順について【羅湖・福田・皇岗・深圳湾・蛇口】 | 深圳なう

深センの人口  平均年齢32歳!!

深圳の人口は、現在、流動人口を含めると1200万人くらいといわれ、上海、北京、広州とともに、一線級都市とされています。

構成は、広東省を中心に、湖南省、湖北省などをはじめとする中国南部からの移民で構成されており、言わば寄せ集めの街ということになりますが、中国人にして言わしめると「田舎モノの集まり」なのだそうです。

また、深圳の住民というのは、常に、入れ替わっていて、住民の平均年齢は32歳とも言われ、高齢化が囁かれている中国の都市部としては特殊です。ちなみに、自分の実感ですが、中間値だと、もっと低く、20台後半くらいではないかと推測します。(周囲を見渡してみると、自分が一番年寄りだったりして、嫌になってしまうこともしばしば。)

深セン 日本人地区

ちなみに、深セン在住の日本人は、コロナで若干、少なくなったものの、1万人程度はいると見られ、一貫して増加傾向に有ると思います。

日本人が多く暮らす地域としては、伝統的に日本人が多い「羅湖」をはじめ、福田中心区のCOCOPARKの近くや、南山区の「后海」「蛇口」あたりが多いです。あと「華強北」地区も最近、よく聞くようになりました。

単身者は、羅湖寄り、家族連れは南山区が多い傾向がありますが、全体的に言えば、東から西に、重心が移ってきている感があります。

深センの気候  四季がない

深センは、亜熱帯性気候に属し、夏が長く冬が短いです。

夏は、4-10月で、一年の半分は夏という印象です。ただ日本の夏のような酷暑はないと思います。

冬は、1-2月ですが、日本の冬のように寒くはなく、最低気温もせいぜい8~10度程度です。ただ、広東省は、暖房設備が貧弱なこともあり、体感温度はかなり寒く感じられるかも知れません。

夏と冬の間は、寒かったり暑かったりの不安定な天候が続き、日本の春や秋のような、さわやかな天気はほとんどありません。日本の四季のような季節の移ろいを感じることができないのが難点です。

また、一年を通じて「湿度」がかなり高く、さながら低温サウナのように、外を少し歩くと、すぐに汗ばんでしまいます。営業職には、つらい場所かもしれません。

特に、冬から春にかけて「回南天」と呼ばれる湿気の多い日が続くときは、洗濯物をそのまま干しておいても、なかなか乾きませんので、乾燥機があると便利かもしれません。

深センの物価

深センの物価は、中国では一番高い部類に入ると思います。ただ、全般的には、日本の物価のほうが高いと思いますが、家賃は、それほど変わらないか、中国のほうが高いくらいです。

また、日本人駐在員の場合は、駐在員価格となりますので、当然、現地の価格とは比較にならないくらい高いです。例えば、家賃でいえば、ローカルのの事務員なんかだと、4000元の部屋を二人でシェアするとかが一般だと思いますが、駐在員だと、単身で10000元、家族持ちで20000元とかもよく聞きます。駐在員の場合、大概、会社持ちなので、問題ないのかもしれませんが。

深センの言語

深センでは、地元広東人の他、湖南人、湖北人など外省人(他省出身者)がかなり多く移住してきています。

ゆえに普通話(北京語)が中心となりますが、広東語も、白話(ばいふぁ/話し言葉)といって、かなり使用されています。また、普通話、広東語以外の方言も結構、聞こえてきます。

ただ、我々外国人が、日常で使用するぶんには、普通語だけで十分ですので、心配する必要はありません。

ちなみに、英語はスタバとか特殊な場所を除き、日本以上に通じないと思っておいたほうがいいでしょう。日本人は、一応、知識は持ってますが、中国では、英語の知識そのものがない人もかなりいます。

深センの治安

かつては、深センといえば、爆速の経済成長とひきかえに、非常に治安が悪いこともでも有名でした。

しかし、2008年の北京五輪や、2011年のユニバーシアードを機に、犯罪分子を一掃したことや、国民の所得が向上してきたことで、かなり安全になったことはたしかです。今では、夜、普通に道を歩いたりする分は、まず問題はないです。

ただ、携帯電話や財布の盗難といった軽犯罪は、よく耳にします。特に、香港とのイミグレ近辺、東門などの繁華街、観光スポットは要注意です。

あと、宝安やロンガンといった工場街を移動する場合も慎重な行動が必要です。白タク(無免許タクシー)は、現地事情に疎い方はあまり利用しないほうが賢明でしょう。

深圳 上空からのパノラマ動画

「深センってこんなにドラマチックだったっけ?!」と思えるほどドラマチック。深セン全体を俯瞰するのにどうぞ。音楽と映像が一体となった迫力ある展開には、思わず息を呑まずにいられません。お勧めです。(ただ、映像は15年以上前に撮影したものと思われます。)

美丽的深圳(別音楽ヴァージョン)