深圳の主なイミグレ(口岸)の特徴と出入境手順について【羅湖・文錦渡・福田・皇岗・深圳湾・蛇口】

コロナの影響で長らく閉鎖していた、中国大陸と香港の間のイミグレ(口岸/こうあん)ですが、現在、ほぼ通常通り再開しています。
以下、深セン・香港間の主なイミグレ(羅湖・文錦渡・連塘・沙头角・福田・皇岗・深圳湾・蛇口)について、その特徴と出入境手順について紹介してみたいと思います。
なお、イミグレでは、他国に行くのと同様に、パスポート(护照/ふーじゃお)が必要です。あと、中国の日本人に対するビザ免除措置、再開されました。しかも期間は30日間と、従来の二倍。期間は、一年間(2024年11月30日~2025年12月31日)です。
深圳の各イミグレ(口岸) 特徴について
羅湖イミグレ(6:30-24:00、陸路、徒歩のみ)
羅湖口岸(ろーふこうあん)は、中国で最も通行量が多いイミグレの一つで、終日、人でごった返しています。
中国側と香港側が比較的近く、出入境審査の際、外国人専用の列があるので、外国人には利用しやすいかもしれません。
通関地点を過ぎたら、香港地下鉄(MTR)で香港に行くことができます。(紅磡まで約45分で到着。40香港ドル程度)
イミグレへの最寄り駅:深圳火車駅、地下鉄1号線「羅湖」駅、
文錦渡イミグレ(7:00-22:00、陸路)
文錦渡口岸(うぇんじんとぅー・こうあん)は、深セン東部にあるイミグレです。
越境方式は「皇崗」と同じで、途中、バスで移動する方式になります。香港側には地下鉄がないですが、上水までのバスがでているようです。
最寄り駅:地下鉄9号線「文錦」駅よりすぐ
連塘イミグレ(7:00-22:00、陸路)
沙头角イミグレ(7:00~22:00)
福田イミグレ(6:30-22:30、陸路、徒歩のみ)
福田口岸(ふーてぃえん・こうあん)は、福田保税区の近くにあるイミグレです。最寄り駅の「福田口岸」駅からの接続がよく、香港側の出入境地点も近接しているので、使い勝手がよいイミグレだと思います。
出入境の基本的な順序は、羅湖イミグレと同じです。(中国出境→通路橋を徒歩で渡る→香港入境)香港入境後は、MTR「落馬洲」駅から地下鉄で香港市内へいけます。
注意点としては、終了時間が22:00と早いこと。香港から深センに戻ってくるときは、「落馬洲」行きに乗らなければならないこと等でしょうか。
あと、近くに「皇崗イミグレ」がありますが、二つのイミグレは、意外とアクセスが良くないので注意が必要です。
最寄り駅:地下鉄4号線、10号線「福田口岸」駅
皇崗イミグレ(24時間、陸路)
皇崗口岸(ほあんがん・こうあん)は、24時間通関イミグレで、香港市内へバスを使って移動するときにお世話になるイミグレです。
ただ、中国側(皇崗)と香港側(落馬洲)が、かなり離れており、中間をバスで移動しなければならないため、他のイミグレよりは難易度が高いかもしれません。利点としては、24時間開放しているので、時間に縛られないこと(早朝深夜にも対応可)と、トランジットバス(跨境巴士)で、香港市内までダイレクトで結んでいることでしょう。
ちなみに、現在、新ターミナルの建設が進んでおり、2023年中の完成を見込んでいるということです。その規模は、地上5階地下4階、建設面積は約674,700平方メートルで甲子園球場17個分、深センの他の6つイミグレをあわせたよりも大きいということで、かなり巨大な建造物になる予定です。
最寄り駅:地下鉄7号線「皇崗口岸」駅
深圳湾イミグレ(6:30-24:00、陸路)
深圳湾口岸(しぇんじぇんわん・こうあん)は、南山区にあるイミグレです。この出入境地点の特徴は、香港側の出入境地点が中国側にある、いわゆる「一地両検」システムを採用していることです。(ただし手続きはやはり二回必要。)
イミグレを通過すると、トランジットバスで香港市内までダイレクトに行くことができます。
最寄り駅:バスM474(海岸城行き)(バス乗り場は結構、離れたところにあるようです)、
地下鉄13号線「深圳湾口岸」駅(未開通、2023年中開通予定)
蛇口イミグレ(7:15-22:30、海路)
「蛇口(しゃーこう)」は、南山蛇口にある海路のイミグレです。ここに、フェリーターミナルがあり、香港、マカオをはじめとする各地に就航しています。特に、香港国際空港からのアクセスはよく、30分ほどで結んでいます。
2016年10月に新しいフェリーターミナル(蛇口邮轮母港)に引っ越しています。
地下鉄12号線「太子湾」駅、
福田高鉄駅 ⇒ 香港西九龍駅
福田高鉄駅から高鉄で、香港西九龍駅へ行き、西九龍で出入国を済ます方法(一地両検)については、以下のページをご参照ください。
イミグレ(羅湖)の出入境手順について
次に、中国(深セン)から香港へ行く場合の、出入境の手順について、羅湖イミグレを例にして、ごく簡単に説明してみます。
以下、「1中国出境 →2香港入境 →3香港出境 →4中国入境」の順になってます。
1 中国出境
○「中国出境」審査 外国人用レーン(foreigner 有人)に並びます。中国人も並んでいたりしますが、しょうがないので、気にせず並びましょう。
○ 香港側へ移動 連絡橋を渡り、左手(香港人以外)に折れると、香港側の入境ホールに到着です。
2 香港入境
○出入境カード(写真)に必要事項を記入 ← 2024年10月16日より香港出入国カードの記入が不要になりました。
○「香港入境」審査を受ける 外国人専用レーンで入境審査を受けます。
○MTR羅湖駅へ移動 税関(海関)を通過して、通路をそのまま行くと、香港地下鉄MTR羅湖駅に到着。
イミグレ通過にかかる時間は「中国出境→香港入境」で15~30分位です。平日の午後とかだとスムーズですが、土日祝日の朝、夕は注意が必要です。
次に、香港から中国(深セン)に入境する場合は、以下の通りとなります。
3 香港出境
○「香港出境」審査(自動ゲート) MTR羅湖駅の改札を抜け、右手の「訪客(visitor)」(香港人以外)に進みます。右手の奥まったところに、自動認証システムがあります。
ゲートは、二重ゲートになっています。
まず、手前のゲートのガラスに、パスポートの写真のあるページを当てます。
OKなら、ゲートが開くので、前方に進んで、奥のゲートの前に立ち、顔認証をします。
顔認証がOKなら、奥のゲートが開き、出境、完了です。
4 中国入境
備え付けの入境カードに必要事項を記入します。裏面は、わからなければ、サインするだけでもいい感じです。
○「中国入境」審査
外国人用の列に並び、職員に、パスポートと入境カードを提出します。ここでは、多少、中国語で何かきかれることもあるかもしれません。指紋認証があるので、「右手(or左手)の指、4本を押し当ててください。」という日本語の音声に従って、画面に手を押し当ててください。よく通過する人であれば、事前に登録をしておくと、自動改札のほうから、出ることができるようです。
○ 深セン側へ移動 特に申告するものがなければ、税関をそのまま抜ければ、深センに到着です。
羅湖イミグレの出入境手順については、以下のページに、もう少し詳しく説明しています。
補足
「羅湖」イミグレの出入境について、簡単に手順を説明してみました。ちなみに、他のイミグレですが、「福田」イミグレは「羅湖」とほぼ同じ感覚で移動できると思います。「深セン湾」イミグレも一地両検方式なので、「羅湖」のやり方を踏襲することができると思います。
「皇崗」イミグレについては、イミグレ間が離れていてバスで移動しなければならないため、やや複雑です。ざっくり言えば、以下の順番になります。
中国出境(皇崗)
⇒バスチケットの購入
⇒バスに乗る(皇岡→落馬洲)5分程度
⇒香港入境(落馬洲)
⇒再びバスに乗る(落馬洲→香港各地)
「皇崗」イミグレから香港に向かうときの詳細については、以下のサイトにまとめてありますので、ご参照ください。
蛇口(海路)については、また改めて、ご紹介します。