深圳から広州までの移動方法 Ⅱ 「羅湖⇒広州東」動車ルート

以前の記事で、広州に行く場合、「高鉄」と「動車」、2つの方法があるといいましたが、今回はこのうち、「動車(どんちぇー)」でいく方法について、紹介したいと思います。

「動車」は、高鉄(がおてぃえ)に比べると、速度こそ落ちますが(時速160-180キロ位)、羅湖と広州東駅を1時間強で結び、移動に便利です。

 

香港とのイミグレに近い、深セン駅(羅湖)を始発駅として、平湖、樟木头、常平、東莞、広州東(広州)の順番に各駅に停車します。広州東駅止まりが多いですが、一部、広州駅まで行く便もあります。以下、時刻表ですが、便数はかなり多いです。

汽車時刻表(PDF)  (「上行(上り)」深圳⇒広州東、「下行(下り)」广州東⇒深圳)

 

※ ちなみに、上記の路線とは別に、深セン空港から広州東駅を結ぶ「穂深鉄路」という新たな「動車」路線が開通しています。(後述)

動車(羅湖-広州東) 切符の予約から乗車まで

切符の予約から、乗車までは、以下のような流れになります。

1 予約
2 切符の受け取り
3 待合室に集合
4 乗車

1 予約

まずは、アプリで、切符の予約と代金の支払いまで済ませてしまい、駅で切符を受け取るだけという方式が、一般的です。

運賃は一等車100元、二等車80の二種類。(1元=約20円/2022年現在) 全席指定になっています。

一等車がビジネス、二等車がエコノミーですが、二等でも十分に広い感じです。あと、無座(无座)というのもありますが、要は自由席のことで、席が空いていれば座っても良いようで、指定席がなくなった場合に発売されるようです。

切符の予約については、以下のページをご参照ください。

ウィーチャット(微信)で「火車(ふぉちぇー)」の乗車券を購入する方法

2 切符の受け取り

切符は、当日、駅で受け取ります。受け取りの際は、パスポートの提示が必要になります。

窓口は、一般の火車ではなく、広深線の専用窓口になります(深圳側は、香港イミグレ寄り)

深セン-広州間は「広深鉄路(広深線)」という、独立した民営会社が運営しているからですが、一応、注意が必要です。

駅の窓口で購入も可

昔ながらの方法で、駅の窓口で、切符を直接購入することもできます。

その際はパスポートを提示しつつ、自分の行く先を伝えるだけです。中国語に自信がなければ、紙に行き先を書いて渡せばよいでしょう。特に時間を指定しない場合は、直近で空きのある便をあてがわれるはずです。

ちなみに実名制なので、切符には、自分の名前がプリントされます。日本で新幹線のチケットに、名前が入っているような感じと考えると、ちょっと変ですね。

自動券売機

自動券売機(写真)もあります。現金、銀行カード(銀聯)、ウィーチャット(微信)などが使用です。

認証もできます。パスポートをスキャナーに差し込んで、上から下にひっぱると、ぴっという音がでて、有効ということになるようです。

※ 発票(ふぁーぴゃお)が必要な場合、出口の改札近くにある発票発行機で発券できます。

3 待合室に集合

切符を買ったら、荷物検査のゲートをくぐり、その後、待合室(候車室)に移動します。

日本と違って、中国では、乗客は勝手にホームには行けず、いったん待合室で集合させられ、時間が来たら、一斉に移動して乗車します。

要は、飛行機の搭乗と同じ方式と考えればいいでしょう。

4 乗車

出発のときは、日本でよくあるような社内アナウンスは無く、勝手に発車してしまうので注意。

発車時に「席の交換をしてくれ」と言ってくる人がいるかもしれませんが、よくあることなので、そのあたりは、柔軟に対処しましょう。

振動や音は少なく、車内は快適かつ清潔。日本の新幹線みたいな感じです。これは中国の鉄道が広軌を採用していることも関係あるかもしれません。

穂深鉄路(深セン空港-広州東) 動車の新路線

2019年末、深センと広州を結ぶ「穂深鉄路(すいしぇん・てぃえるー)」という新たな「動車」路線が開通しました。

深セン空港駅から途中、長安、虎門、厚街、東莞西、広州東駅へと結ぶ路線で、宝安など、深セン西部地区から広州に向かう新たな交通の足となっているようです。

深セン空港駅から広州東駅までの場合、所要時間は1時間48分、料金は81元(約1700円)からとなっています。停車駅が多いからか、距離の割には、結構、時間がかかるように思います。

詳細については、機会があれば、取り上げてみたいと思います。