中国の高速鉄道「广深城際」に乗車してみました(深セン羅湖⇒平湖)

先日、久しぶりに、中国の高速鉄道に乗りましたが、しばらく中国で列車に乗っていないうちに、いろいろシステムが変わっていましたので、以下、共有してみたいと思います。

今回、乗ったのは、「广深城際(ぐあんしぇん・ちゃんじ)」

「城際(ちゃんじ)」というのは、中国の高速鉄道の種類の一つで、都市と都市を結ぶ、都市間交通という意味合いがあるようです。(中国語で、城市(ちゃんし)は都市の意味)

ちなみに中国の高速鉄道は「高鉄(がおてぃえ/G)」「城際(ちゃんじ/C)」「動車(こんちぇー/D)」の三種類あります。「高鉄」は、いわゆる中国版の新幹線であり、最高時速300キロ以上のもので、「城際」「動車」は、それに比較すると最高速度が落ちます(最高時速200-250キロ)。

「广深城際」は、広州東と深センを結んでいて、深セン(羅湖)から、平湖、樟木头、常平、東莞、広州東(広州)の順番に各駅に停車します。便数はかなり多く、便が無くて乗れないということは、まず無いと思います。

今回は、目的がないので(単なるシステム確認の為?)、一番手前の平湖(ぴんふ)駅まで乗ってみることにしました。

中国の高速鉄道「广深城際」に乗車する方法(深セン羅湖⇒平湖)

チケットの予約から、乗車までは、以下のような流れになります。

1 チケットを「鉄路12306」で購入する
2 駅の構内に入る(検査、ゲート)
3 待合室に集合する
4 ホームへ移動する(検票)
5 乗車する

1 チケットを「鉄路12306」で購入する

中国の鉄道のチケットは、最近はすべて「鉄路12306」というアプリで、購入してから駅に向かうというのが、一般的になっているようです。

今回は、羅湖駅から平湖駅まで購入(25元(二等席))。二等というのは普通席のことで、座席はその他、二等、一等、特等、商務などの等級に分かれています。あと「無座(无座/うーつお)」というのもありますが、日本でいうところの自由席に近いもので、席があいていれば、座ってもいいというのが暗黙の了解になっているようです。

チケットの購入の詳細については、以下のページを参照ください。

中国の鉄道チケットを購入する方法~「鉄路12306」の注册から購入まで

2 駅の構内に入る

チケットの購入ができたら、乗車当日、「广深城際」の駅に向かいます。以下、羅湖の「广深城際」のある駅前広場。このあたりの店舗は、シャッター通り化しており、まだ閑散としてます。

 

「广深城際」の連絡口は地下になったようです。

地下に、有人の券売窓口(售票处/しょうぴゃおちゅー)がありました。ここでは、駅の有人窓口ですが、今回は、ネットで既に購入していますのでスルーします。(チケットの電子化で、駅での紙のチケットの受け取りはなくなりました。)「鉄路12306」で購入できないなど、特別な事情がある場合は、ここに行くといいでしょう。

自動券売機なども、ずらずらと並んでいますが、ここもスルー。パスポートで認証可能かどうかは微妙。

「入り口(进站口/じんじゃんこう)」がありました。ここから、駅構内に入ります。チケットはもうネットで購入してますので、基本的には、人流に従ってついていけばいいでしょう。

駅構内に入ると、まず、荷物検査と身体検査があります。

さらに進むと、自動ゲートがあります。手前のガラス面にパスポートを乗せ、さらに正面の画面で顔認証を行い、OKならゲートが開く仕組みになっています。エラーが発生するかもしれませんが、パスポートでも通過は可能です。

ちなみに、そのあとは、検票らしい検票をしていない(係員がほとんど見ていない)ので、実質的には、ここで検票しているのかなと思います。

3 待合室に集合

その後、待合室(候车室/ほうちぇーしー)に移動します。「待合室」は、人でごったがえして、雑然とした感じです。「广深城際」は行き先は同じ(広州OR広州東)なので、待合いは、ここしかないです。

ちなみに、中国の鉄道は、日本とは違って、乗客は勝手にホームには行けず、いったん待合室で集合させられ、時間が来たら一斉に移動して乗車するという方式になります。慣れるまでは、ちょっと変な感じがしますが、要は、飛行機の搭乗と同じと思っておけばいいでしょう。

検票口(じぇんぴゃおこう)は左前方にあります。しばらく、ゲートの前で待ちます。

4 ホームへ移動する

自分の便が「検札中(正在検票)」に変わったので、移動します。(でも全然、検票している感じではないですが・・・)

皆と一緒にぞろぞろと指定されたホームに向かいます。停車中の「和谐号(はーしえはお)」に乗ります。乗車口に、車掌さんが立っているので、一応、スマホの画面を見せて乗りますが、ここでも見ている感じは無いです。

5 乗車する

中に入って、決められた席につきます。「2C」ということで、二列目の通路側のようです。座席は「ABC DE」という感じで、通路を挟んで、3列+2列で並んでいます。

中国では、出発の際、日本でよくあるような社内アナウンスはほとんど無く、勝手に発車してしまいます。振動もほとんどないので、窓の風景が動きはじめて、気がつく感じ。

あと、発車時に「席の交換をしてくれ」と言ってくる人がいるかもしれませんが、中国ではよくあることなので、そのあたりは柔軟に対処しましょう。

車内は振動や音が少なく、いたって普通。ノロノロ動いている感じですが、それでも速度は100キロ前後は出ているようです。もう少し先に行くと、160-200キロくらい出すはずです。

ちなみに、この車両はトイレがついている車両だったようです。あと、隣りには食堂車もありました。

到着

十数分で「平湖」駅、到着。降りる人はまばらで、ホームも閑散としています。何枚か写真を撮っていたら、自分しかいなかったという・・・

陸橋をわたり、向かい側の駅舎に移動。ゲートがある場合は、入るときと同じように、パスポートをガラスに当てればいいでしょう。

駅を出ると、早速、バイクタクシー親父がわらわらと寄ってきます。郊外ならではの風景というか、昔は結構、お世話になったけど、もう長いこと使ってません。

平湖駅の駅舎「習近平新時代中国特色社会主義思想偉大なる旗を掲げて」みたいなスローガン

駅前、大規模な開発が行われてます。駅前に何かあれば、少しブラブラしようかなと思いましたが、何もないです。バイタクを利用しないとどうにもならない感じの場所ですね。ちなみに、平湖は深センの端にある街で、向こうはもう、東莞(どんぐぁん)市です。

というわけで、今回、なんとか、チケットを購入して、鉄道に乗るという目的を達することができましたので、深センに戻ります。幸い、目の前に地下鉄の駅(10号線)がありましたので、なんとかなりそうです。