港式茶餐厅(香港式レストラン)の世界 

2021年5月12日

中国にいると、常に何を食べるかということで悩みは尽きません。

日本料理屋ばかりでは高くつくし、中華レストランは少人数で食事をするには不都合。かといって、出前やファーストフードばかりでは飽きてしまう。

そんなときに、個人的にたまに利用するのが港式茶餐厅(がんしー・ちゃーつぁんてぃん)です。港式は香港式、茶餐厅は中華風ファミレスくらいの意味になるでしょうか。

店は、香港のローカル世界がそのまま再現されているのが特徴です。茶餐厅は、深センであれば、街のあちこちにあるし、とりあえず「○○茶餐厅」という看板があり、店先に鴨や鶏が軒先につるしてあれば、それと考えてよいでしょう。
中に入ると、喫茶店のように、背もたれのある四角いテーブルが組まれているのが特徴で、メニューがあるので、最悪、指で指せばよいので日本人にもありがたいです。

店内は、壁一面に日替わりメニューがはられ、香港の広東語TV(TVB)などが流しっぱなしになっていたりします。また、店員同士が「阿○」と呼び合ったり、香港親父が広東語で世間話に花をさかせていたりと、まあ、よくも悪しくも、香港下町的世界が凝縮されている場所です。(注文は普通話でOK)

あと、最もそれっぽい演出?と思うのは、最初に、お湯につかった、スプーンとお箸(またはレンゲ)が出でくるところでしょうか。

衛生面を考慮したものですが、茶餐厅あるあるの代表といってもいいでしょう。

他、ボックス席のテーブルの「引き出し」から、フォークとスプーンが、出せるようになっているというのも、茶餐厅あるあるでしょう。場所が狭い香港ならではの、空間を無駄なく利用するための工夫なんだと思いますが、もはや独特だと思いますね。

さて、その茶餐厅のメニューですが、びっしりと漢字が並んでいるので、最初は戸惑ってしまうかもしれません。

しかし、大まかな区分さえわかっていればあとは、何とかなるはずです。また「多士(トースト)」「三文治(サンドイッチ)」のような感じで、漢字に目が慣れてくれば、大体どんなものが出てくるか想像がつくようになります。

肝心のお味は、一口で言えば、「濃厚」ということにつきます。香港人というのは、甘いにしろ、辛いにしろ、コテコテがすきなようです。これは、旧宗主国のイギリスの影響なのでしょうか?薄味、あっさりが好みの方にとっては、ちょっと酷かもしれません。

【茶餐厅のメニューについては、また別途、紹介します】

参考動画

香港獨家 第4集 – 茶餐廳獨特處 – 视频(広東語)  広東語の動画ですが、見れば大体わかると思います。

まず、はじめに、香港美女が「茶餐廳の由来、ミルクティ(奶茶)鸳鸯咖啡(ユンヤン茶)蛋挞(エッグタルト)の製法」などを紹介しています。また、俳優の黄秋生(アンソニー・ウォン)が、氷室・茶餐廳についての思いを、少年時代のエピソードも交えて、熱く語ってくれています。

動画中でてくる、茶餐廳のミルクティ(奶茶/ナイチャ)は、日本のミルクティになじんでいるものにとっては、そのレンガ色の風貌といい、濃厚な味といい、はじめはとまどうかもしれません。

しかし、だんだんと、南国の気候とあいまって、あの濃厚さに慣れてくるから不思議なものです。良いミルクティは、味はとにかく濃厚で、甘い中にずっしりと茶葉の味がしますが、不味いものは単に甘いだけで、茶の味がしません。

また、鸳鸯咖啡(ユンヤン・カーフェイ)は、香港特有の飲み物で、ミルクティとコーヒーをブレンドした飲み物のこと。(鸳鸯は、おしどりの意味)茶:コーヒー=7:3の割合で混ぜるのがコツとのことです。

あと、忌廉沟鲜奶(何か?をミルクに入れる)、滚水蛋(熱湯卵/熱湯の中に生卵を入れただけ)、黒牛(アイスクリームにコーラ)といった、香港ならではの超マニアックな商品も紹介されています。

港式茶餐厅

茶餐厅は、香港なら至るところにありますが、深センは、香港とのイミグレに近い地域に多いです。

翠華餐廳

翠華」は、香港の有名「茶餐厅」です。

一般の「茶餐厅」よりも少し洗練された感じがあり、ワンランク上の「茶餐厅」といった感じで、その分、値段が高めになってます。

結構、きれいなので、茶餐厅らしくない気がしなくもないですが、近年、深センにも徐々に増えてきています。

 

以下、お昼メニュー、香港ミルクティーと長ホットドッグ

太興焼味餐厅

その名のとおり、焼味(鶏、鴨、叉烧(チャーシュー)などのロースト)がうまい店です。

茶餐厅と呼べるかどうかは、よくわかりませんが、ボックス席が、クリーム色と茶色の背もたれになっているとか、テーブルの「引き出し」から、フォークとスプーンが、出せるようになっているなど、茶餐厅っぽい内装となっています。

 

大快活

香港の有名中華ファーストフードです。

茶餐厅ではないですが、茶餐厅の様式を取り入れつつ、中華快餐っぽくしたような感じとでも言えばいいでしょうか。

オレンジ色を基調とするモダンなデザインと無国籍風BGMは、結構ユニークで、一見の価値はあるでしょう。また、店員のユニフォームも独特で、野球のユニフォームのような制服を着ている店員もいます。

お味の方は、オーソドックスな茶餐厅テイストで、コテコテです。

香港の至るところにありますが、深セン側には羅湖駅付近だけとなりました。