「華強北」 変わりゆく電子街の今

2021年5月12日

最近、中国が、だんだんきれいになりつつあります。

ショッピングモール、個人商店を問わず、外観といい、店の内装といい、どんどん洗練され、十年前と比べると、雲泥の差です。

電子街として有名な「華強北(ほわちゃんべい)」も、その一つで、かつては、お世辞にも、きれいな街と呼べない、どちらかといえば薄汚い街でしたが、地下鉄の新路線開通に伴い、小奇麗な地下街ができ、ちょっと見ない間に、かなり変わってしまいました。

まあ、有り体に言ってしまうと、おしゃれな街に、変貌しつつあるわけです。(写真は茂業百貨店)

今回は、そんな華麗に変貌する電子街「華強北(ほわちゃんべい)」について、紹介してみます。(以下の写真については、コロナ前に撮影したものです。)

「華強北」 変わりゆく電子街の今

まずは、街の風景から。地下鉄「華強北」駅を地上にでると、このような感じで、広々とした道路が広がっています。以前あった南北に貫く道路が失くなり、完全に歩行者天国になって、随分すっきりした感じがあります。街が、整然としていて、かつてのような怪しい偽DVD売りなども、ほとんど姿が見えません。

とはいえ、道の両脇には、スマホ関連の店舗がほとんどで、手机维修(携帯修理)、苹果(アップル)、分期付款(分割払い)といった文字が見えます。このあたりは、相変わらずという感じでしょうか。

最近は「ファーウェイ(華為)」「OPPO」「VIVO」「シャオミー(小米)」といった国産スマホメーカーも目立ちます。

建物の中に入ると、相変わらず、こういった蟻の巣のようなブースが無数にあって、昔ながらの風景が広がっています。さすがに電子街といった感じです。

以下は、国産スマホ「OPPO」の広告。このメーカーは、韓流アイドルなど有名タレントを全面に出した広告が得意で、若者に訴求していくのが上手なメーカーです。こことか、小米(シャオミ)などは、ファーウェイの低迷で、シェアをかなり伸ばしているようです。

ちなみに、地上には、このような大きな入口がいくつもあり、この下に、地下鉄の駅と地下街があります。(現在、1、2、3、7号線の計4本の地下鉄路線が乗り入れ中)

かつて、華強北は、電子部品関連の業者や、一部のデジモノ好きのマニアックな人間が集う街でしたが、地下鉄の新路線開通によって、人の流れが変わり、専門業者や一部のマニアだけではなく、一般人も、立ち寄ることができる街になってきているようです。

というわけで、次は、地下街の中にはいってみることにしましょう。

「華強北」地下街

華強北で一番、変わったのが、地下街ではないかと思います。地下鉄の新路線が、3本同時に開通し、地下に巨大な空間ができ、ショッピングモールが誕生しています。

超級物種

まず、最近、結構、見かけるよになってきた、高級スーパー「超級物種」。「ほんまに、これ華強北か?」という感じです。

たかが、ジュースに、この陳列。中国人の陳列の才能が、遺憾なく発揮されてます。

 

奥の水槽には、蝦、カニといった甲殻類が。


卤肉飯の店

こちらは、卤味(るーうぇい)の店。肉をさばいている若い男だち。「卤味」は独特の癖がある味で、日本人にはちょっと馴染みが薄いかも知れません。しかし、何故、テンガロンハット?

喜家徳  海老餃子の店

こちらのえび餃子の店は、ガラスばりの中で、調理しています。こういうオープンキッチンも増えてきましたね。

こういうふうに見える化することで、清潔な環境で作っていることをアピールできるし、見られているということで、従業員のモチベーションもあがるし、そして、何より、客寄せにもなるという。

古民家風

古民家風のレストラン。こういう、古民家風の小洒落たレストランやカフェも、最近の傾向でしょうか。

ドリアンピザの店

最近、めっきり増えた感のある、ドリアンピザ。時々、店頭で、若い店員さんが、客寄せのために、華麗にピザ回しのデモンストレーションをしたりしています。

翠華  香港の有名茶餐厅

香港の有名茶餐厅「翠華」です。昔ながらのオールドファッションスタイルです。

文華氷室

こちら「氷室(びんさっ)」は総ガラス張りで、ちょっとモダンな感じになってます。「氷室」は「茶餐厅」の一種です。

ユニクロ(優衣庫)

ユニクロもちゃっかり、入居しています。

 

道路を挟んで、南側に移動してみます。

エッグタルト(蛋挞)

広東省の庶民の手軽なおやつ、エッグタルト(蛋挞)。しかし、ここのは、一個10元(160円)とローカルのものと比べるとかなり割高になってます。(安いものだと、3個10元くらい)

真功夫とKFC

ショッピングモールの定番、ブルース・リーの店とケンタッキーフライドチキン。定番ではありますが、マンネリ化は否めないか。

過橋米線

たかが過橋米線(雲南米線)の店に、このクウォリティと思ってしまうのは、自分だけだろうか。戦国武将の家紋を思わせるようなロゴは、雲南の「雲(云)」をかたどったもの。

味千ラーメン

最近、いまいちぱっとしない「味千」ですが、それでもしぶとく、営業を続けています。最近は、味千もイメチェンを図ろうとしてか、例のマスコットキャラを使わなくなっていますが、日本人としては、ちょっと寂しいですね。それでも、赤と黒で統一された内装は、結構モダンで、かっこいいです。

九龍氷室

「氷室(びんさっ)」は「茶餐厅」のプロトタイプといったところですが、そんなレトロな氷室をおしゃれに復活させた感じの内装の店がココ。

でも、ちょっとコテコテ過ぎというか、あざとすぎるので、一度いけば、もういいかなという感じです。でも、定番の、菠萝包(パイナップルパン)と奶茶は、割と美味しいです。

冷鍋

「火鍋」は、知っていると思いますが、「冷鍋(ろんぐぅお)」もあります。

福客   麻辣湯(まーらーたん)

麻辣湯(まーらーたん)」は冬はいいですね。

ここ「福客(フーカー)」は、おしゃれ系の麻辣湯のチェーン店として、最近、かなり人気を博しているようです。以下のような感じで、具材が並べてあるので、自分で適当に選んで、カウンターに持っていくだけ。

カウンターでスープの種類や辛さを選びます。値段は、自分が選んだ具材の重さによって決まります。

番号札をもって待つこと5分。店員さんが熱々の麻辣湯(卤肉(るーろう)微辣))を持ってきてくれます。これで15元(250円)は、超リーズナブル。

以上、華強北には久しぶりに来ましたが、なんだか、別の街みたいになってしまっていて、驚きました。

ただ、華強北といえば、かつては、怪しいバイヤーとか、あの猥雑な雰囲気も含めて「らしさ」があったと思うのですが、そういう昔の中国の、あのワイルドさというか猥雑感がどんどん失くなって、当たり前の街になってしまうというのは、何だか寂しい気がしないでもないですね。

ただ、それは昔の中国を知る外国人からみた感傷にすぎないのでしょう。中国人も所得の向上とともに、サービス水準や生活の質が向上するのは当然なのです。

秋葉原が、電子街から、サブカルオタク街に変貌したように、時代とともに、街も変わらざるをえないのだと思います。

華強北 ロケーション

1号線「華強路」駅、2号線・3号線・7号線「華強北」駅下車すぐ