深センの巨大書店「深圳書城中心城」に行ってきました。
たまにですが、中国の本屋に行くこともあります。といっても、中国には、基本、日本語の本は置いていないので、本屋の雰囲気を感じるためだけですが・・。
深センには「深圳書城」という大きな書店があり、なかでも福田にある中心城店は、世界で最大の書店とも言われています(営業面積4.2万平方m)。最大自慢は中国の特徴なので、本当かどうかはしりませんが、まんざら嘘ではないかなと思います。
以下、「深圳書城中心城」について紹介してみます。
深センの巨大書店「深圳書城中心城」について
北区 一階、メインフロア
「深圳書城中心城」は、地下鉄「少年宮」駅から、すぐのところにあります。館内は、大きくわけて、「北区」と「南区」に分かれていて、北区一階のメインフロアは、とにかく広くて、天井が高いので、いつ来ても圧倒されます。
ちなみに、設計は「黒川紀章建築設計事務所」によるものらしいですが、デザイン的にも、モダンでかっこいいです。
中央に、地階に通じる丸い入口があって、その脇には、座り読み族が・・・。もはや中国名物?ともいえるかもしれません。
以前は、縁に腰を下ろして、地べたに座り込むような感じになっていたのですが(以下、5、6年前の様子)、現在は、かなり高くして、座りやすく改造されてます。どうせ座るんだから、いっそ席を作ったほうがいいんじゃないかということなんでしょう。
地階に続く階段もこの通り、右半分を座りやすく改造しています。しかも、クッションまで敷いて。中国の、こういうおおらかさは、いいと思います。
ひな壇みたいな場所もあります。書店も、単に、本を買ってもらうだけの場所から、体感型の場所へと変化しているのかもしれません。
ちなみに、目立つ位置に平積みしてあるのは、今、話題の本とか、あとは、経営者の本も多いです。アリババのジャックマー(馬雲)はもちろん、日本の「松下幸之助」「稲盛和夫」なんかも本も、置いてあったりします。(一部、他店の写真も含む)
あと、日本の作家の本も結構、置いてます。定番の「村上春樹」「東野圭吾」に加え、最近では、新海誠の映画本も。アニメ映画「鈴芽之旅(すずめの戸締まり)」の影響も大きいようです。ちなみに「様書(サンプル)」のシールが入っているのが、立ち読み用です。
明治、大正の文豪や、江戸川乱歩など推理小説特集。
ジブリ、中国では相変わらず、強い。
この「高木直子」という人の生活マンガというのは、結構、置いてありました。
「習近平」思想の本、どの本屋行っても、目立つところに置いてあります。
「自助查询/ずーじゅーちゃーしゅん」 探したい本があるときは、検索できます。
ロボット君、所在なげに右往左往してます。
支払いは、スーパー同様に、セルフレジ化しているようです。これも時代の流れでしょうか。しかし、あまり利用者はいない感じです。
中央の仕切りを隔てて、向こうのフロアには「美学生活館」があって、音楽CD、家電などが販売されてました。ここもかなり巨大です。
北区 地階
地階は、主に、子供の教育関連や絵本が売られています。こちらも、かなり広く「少年宮」というだけあります。
文房具、メガネ屋、知育玩具を売る店など
出口脇には、制服を売る店も。ちなみに、深センの学生服は、小学校から高校まで、同じ色のジャージです。
二階
書店の周りを取り巻くように店舗が並んでいます。飲食店もありますが、やはり、芸術関連のテナントが多いようです。
陶芸教室、ろくろ回してます。
ギター、教師の紹介文。
絵の教室。熱心に絵を描いてます。
こういう芸術関連の店舗というのは、中国には意外に多いと感じます。私見ですが、中国というのは、日本ほど、サブカルチャーが発達していないからか、芸術関連に割りと需要があって、芸術分野のマーケットというのは、意外と大きいような気がします。
自分の周囲でも、クラシックのコンサートを聞きに行ってきたとか、そういう報告をSNS上で聞くこともしばしばあるし、実際にピアノの講師もいました。ちなみに、以前「小野リサ」さんの通訳をしたことがあるという中国人がいましたが、多分、日本より中国のほうが、芸術関連の需要が高いのではないかなという気がします。
南区 アートとデザイン
次に、南区です。南区は、アートでデザイン関連の書籍や、文房具などを販売しています。
草間彌生、今、香港に新しくできた美術館「M+」で、個人展をやっているそうです。
「二次元」コーナー。アニメの技法みたいな本が多いです。
中国四大奇書「三国志演義」「西遊記」「水滸伝」「紅楼夢」など。
書道のコーナー 筆や硯なども販売
書棚が、洞穴化してます。
外の風景
書店の周囲に、外食、カフェなどの店舗も、かなりあります。「氷室」「文学吧(文学バー)」
外は、広々としており、北には「蓮花山」、南には「市民中心」、東には「博物館」と「少年宮」(改装中)、西には「図書館」と「音楽庁」があり、この付近一帯が、書店を中心とする、一大文化ゾーンになっています。
本屋を出たところ、自動返却ポストかなとおもいきや「食物銀行(フードバンク)」。どうやって使うのか不明ですが、中は空っぽです。
アリババや美団なども参加しているみたいですが、企業イメージの向上のためには「我々は、こういうところにも、力を入れてます」ということをアピールしなければならないということなんでしょうかね。
あとがき
以上「深圳書城中心城」でした。まあ、日本語の本が一冊もないので、その点については、つまらないですが、色々観察していると、面白いです。(まあ、日本語の本は、電子書籍を購入できるしね)
あと、中国の街中というのは、どこへ行っても、うるさくてかなわないので、喧騒を逃れられるというだけでも、いいのではないでしょうか。まあ、意欲がある人は、中文の本に、かかんにチャレンジしてみるのも、アリかなと思いますが。
深圳書城 アクセス
深圳書城は、羅湖、福田、南山に、それぞれ一店舗ずつあります。どれもかなり規模が大きいです。
深圳書城(中心城)
上で紹介した中心城店は、地下鉄4号線「少年宮」駅すぐ。C出口からは、書店の地階に直結しています。
深圳書城(羅湖)
地下鉄1号線、2号線「大劇院」駅すぐ。地王ビル向かい。
AIロボットが、運んでくれる喫茶店。
ジャックマー(馬雲)コーナー。
深圳書城(南山)
地下鉄9号線「南山書城」駅すぐ。一階にスタバがあります。各階に行くのに、エスカレーターではなく、スロープで登っていくのが独特。
ボード、ポップアップなど駆使してます。
囲碁教室など、書籍以外の店舗も多いです。
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