「四足のものは机以外何でも」という広東省食文化 ~いわゆる「野味(ゲテモノ)」について

「四足のものは机以外何でも、空飛ぶものは飛行機以外何でも」

中国人のあくなき、食への追求を表す言葉として有名ですが、なかでも広東省の食文化というのは、かなりえげつないものがあります。

蛇、蛙、野鳥、うさぎ・・・などなど、路地裏を歩いていると、いやがうえにも、そういう店に遭遇することになります。

以下、いわゆる「野味ゲテモノ)」について、紹介してみたいと思います。(以下、旧ブログからリライトしたものです)

「四足のものは机以外何でも」という広東省「食」文化

一瞬、水族館に来たかと見紛う雰囲気もあるのが、海鮮料理の店です。

こういった店では、自分が水槽で選んだものを、その場でおろして、調理してくれるという仕組みになっています。店主が店先で、棍棒を使って、魚の頭をたたいていたりしますが、なかなか凄まじいものがあります。

で、水槽の前に、目を移してみますと、早速、こんなんが。

ザリガニ、すっぽん(甲魚)、カメ・・・自分は、龟苓膏(亀ゼリー)は食べますが、さすがに、カメそのものは食べる勇気がありません。

そして、さらに目を移すと、こんな風景が・・・・

 

ウサギ、蛇、野鳥・・・いわゆる「野味」(ゲテモノ)。さすが広東省、なかなかディープです。

広東省とか香港では、たまに「」専門店を見かけることがあります。(入ったことはないけど)

自分も、随分前、広東省ではないですが、上海に旅行に行ったときに、一度だけ、火鍋店(鍋物の店)で蛇を食べたことがあります。自主的に食べたのではなく、食べさせられたといったほうがいいでしょうか。

火鍋を食べていて「この肉、やけに骨ばってるけど、何の肉かな?」と思いながら食べていて、一緒にいた中国人に聞くと「あ、それ蛇ですよ」って。「それを早く言わんかい!」という感じで後の祭りでした。

やはり、蛇とうなぎって、形が似ているだけあって、同じような食感になるんだなあと変に納得した記憶があります。ただ、うなぎよりも、より骨ばった感じがしたが、味はあまり覚えていません。(蛇という事実が衝撃的だったので、)

ちなみに、蛇を解体する現場というものを、見たことがありますが、頭に釘を打ち付けて、ソーセージの皮をむくが如く、するっとむいていましたが、本当に、呆れるほど簡単でしたね。ただ、蛇の生命力も凄まじく、頭に釘を打ち付けられても、しばらくは、のた打ち回ってるという、すさまじさでしたが

蛇とくれば、お次は、(田鶏/てぃえんじー)でしょうか。

蛙は、まだ蛇に比べると、一般的な食材に近い印象でしょうか。自分は、何回か食べたことがありますが、食感はやはり「田鶏」と言うだけあって、かなり鶏のささみとかに似ています。

随分前、台湾に旅行に行ったときに、屋台でカエル丼なるものを注文したのですが、ご飯の上の肉が、あまりにも原型をとどめすぎていて、途中で気持ち悪くなって、残した覚えがあります。一匹、まるごと載っていると、やはりつらいものがあります。

うさぎ

ウサギ(兎子/トゥーズ)は一度も食べたことがありませんが、昔、中国の会社で働いていた時、

中国人スタッフが、うさぎの肉を調理してきたといって、もってきたので、どれどれと思って見てみると、弁当箱の中に、ウサギの頭が六つ、ゴロゴロと転がってるのを見て、絶句してしまいました。

まあ、たしかに、調理されているので、飴色にこんがりとしてはいましたけど、それでも無理でした。「おいしいよ」といって、食べている中国人女子を後目に、退散したことは言うまでもありません。まあ、本人たちからすれば、魚の頭を食べているくらいの認識しかないでしょうが。

 

その他には、雉(キジ)の姿も見えます。野鳥系もしっかり食べるようですね。

あと、とどめはこれ、なんと、かごに入っているのは(まお)。動物愛護団体の人間が見たら、どう思うのでしょうね?

犬【閲覧注意】

最後は、やはり、犬(狗/ごう)でしょうか。

冬になると、犬鍋と思しき店が、裏路地のあちこちに立ちはじめるのですが、煌々としたライトに照らされ、ガラスケースの中に、吊るされている様は、ちょっとしたホラー映画さながらの迫力があります。

「こんな恐ろしいものを見て、食欲が出る」神経がわかりません。犬鍋は体があったまるとかなんとか聞きますが、「いやいや、鍋物食ったら体温まるの、当たり前ですし。」

 犬?真っ二つ【閲覧注意】

とまあ、当初は、そばを通るのも、おぞまじかったわけですが、そのうち、特に何も感じないようになってしまいました。人間の環境適応力というものは恐ろしいものがあります。道理で、こんな環境で育った中国人、精神構造が強いはずです。

ちなみに、自分は、犬は食べたことがありませんが、もしかしたら、羊に近い味がするのかもしれません。「羊頭狗肉」という言葉もある通り、中国人の中では、羊と同類として扱われているようです。(以下、野味火鍋、羊狗肉火鍋の看板)

 

以上、いわゆる「野味(いえうぇい)」というゲテモノに関する、考察でした。

フロンティア精神あふれる、勇気のある人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。自分は、もういいですが・・・